ファッションデザイナーとして働いていた頃に、海外から来日した客先の外国の方に、こう聞かれたことがありました。
『ねぇ、世の中には色んなテイストのファッションが溢れているのに、何で日本の若者はみんなと同じ格好をしているの?』
と。
…、返答に困りました。
当時、若い女性の間ではガーリーファッションがめちゃんこ流行っていて、とにかく、レース、、綿レース、トーションレース、バテンレースと、どこらかしこにレースを入れれば『可愛い!』と言われていた時です。
確かに、街を歩けば、そこらかしこにレース族が歩いていて(笑)、私自身も海外の取引先のレース屋から何百枚ものレースサンプルを送ってもらい、どんなレースが若い女性にウケが良いのか日々格闘していた時期です。正直しんどかった…
結局、客先の外国人には上手く返答できないままでした。
なぜなら、私自身が、みんな似たような恰好をしていることを疑問にも思っていなかったからです。
ただそれがトレンドだから。ただそれが求められているから。
そんな風にしか思いつかなかったのですが、何故か質問された言葉はずっとずっと気になったままでした。
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今から思えば、私たち日本人は協調性を重んじる文化です。
小学校の頃『前にならえ!』と指導されたこと、ありますよね。そしたら、みんな一斉に前にならえをします。
誰か1人でも突っ立ってたり座っていたりすると、もう1回やり直しなんてことも。
とにかく物心ついた頃から『周りと同じ』ことを求められることが多いのです。
「出る杭は打たれる」ということわざがあるように、枠からはみ出す、人と違うことをすると攻撃や嫉妬を受ける怖さがでてきます。
【周りからどう見られているのだろう…】
と協調性を大事にするがあまり、周りの目を基準にして自分の幸せを決めてしまいがちなのです。
ファッションもそうなのかもしれません。
自分がいくら気に入っているからといって、周りからダサいだの流行遅れだの、と言われたら『私がおかしいのだろうか…?』と思ってしまうこともあるかもしれません。
みんなと同じであることに安心感を得て、みんなと同じであることにホッとする。
しかし、これでは、【あなたの個性】が輝かないわけです。
個性を発揮する、これって難しいことかもしれません。
そもそも自分の個性って何よ?そう思う方がいらっしゃっても不思議ではありませんね。
みんなと同じで、【心から幸せ】を感じているのなら問題は無いのですが、周りの目を気にして敢えて合わせているのなら。
周りの目を基準にしてつくった幸せを捨てていきましょう。
*例えば。*
◎上記のように、
【私はレースのついた服はあまり好みではないのだけど、みんなが着ているから。】
→みんなは着ているけど、私はそれで幸せ?気分は良い?
◎【面白くもないお茶会や飲み会にみんなが毎回参加しているから、自分も参加しなきゃ。】
→みんなは参加しているけれども、それで私は本当に幸せ?気分良いの?
このように、自分に問いかけてみましょう。
何事にも、みんなと同じをやめるには勇気が要ります。やめたところで、周りから白い目で見られたり、攻撃や嫉妬の対象になるんじゃないか…。怖れがでてきます。
しかし。
【自分を大事にする】
ということは、自分の心が感じている想いを大事にする、ということなのです。
幸せの基準を周りの目ではなく、唯一無二の存在である【自分】に基準を置くことができれば、それはあなたのリーダーシップとなり、あなたの個性(あなただけの魅力、カリスマ性)を輝かせることになるのです!
個性が何だかわかんない、という人は、まず幸せの基準を【自分】に戻していく、上記のような問いかけを続けてみてくださいね。
そうすれば、きっと、自分の心が喜ぶものが浮かび上がってくることでしょう。
幸せの基準は他人の目?それとも、自分?~ラオス編~(2)に続きます。
3部作でお届けする予定です。次回もお楽しみに
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