中絶からの心の回復

中絶による心の痛みから回復するために(1)~感情を解放する~

こんばんは、心理カウンセラーの野村香英です。

「中絶後、どうしても辛い」
「中絶してから自分をいっぱい責めてしまう」
「自分で決めたことなのに、精神的にずっと不安定が続く」

など、中絶後の心の痛みについては、
カウンセリングでも今まで沢山扱ってきました。

中絶することになった経緯や理由は
人によって様々ですが、

どんな経緯や理由であれ、
中絶による心の痛みから少しでも回復できますように。

同じ女性として、心からそう祈っています。
少しでもあなたの力になれますように。

※中絶による心の痛みから回復するために、5回にわたって連載します※

中絶が正しいか間違いか、ジャッジよりも大切なこと

女性にとっては、とてもナイーブな話であり、
性に関わる『中絶』の話。

今や日本ではおおよそ6人に1人が、
中絶経験者と言われています。

倫理的・宗教的・道徳的に中絶をみると、
どうしても良いか悪いかの論点になることもあります。

ネット上でも
正しいか間違いかに偏っていることも多く、

中絶後の女性が更に自分を傷つけてしまう

ということも、
今までのカウンセリングで目の当たりにしてきました。

 

しかし、
6人に1人が経験者です。
決して他人事ではない、と感じます。

どのような理由で中絶する選択をしたとしても、
心に痛みや傷を負ってしまう女性も少なくはありません。

 

善か悪か、正しいか正しくないか、
そんなジャッジや判断ではなくて、

中絶により傷ついてしまった心をどう回復させるのか、
心理カウンセラーとして
私個人の視点で連載してみたいと思います。

ほんの少しでも、
今苦しんでいるあなたの力になれますように。

中絶後、精神的に不安定になってしまうケースは多い

中絶による心の痛みから回復するために
以前から中絶のことに関して何度か記事にしたこともあり、

中絶後の悩みや問題を
今までカウンセリングでとても多く扱ってきました。

きっと
『中絶 カウンセリング』と検索して、
このblogに辿り着いてくれた方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

 

これは私個人の考え方ですが、
喜んで中絶を選択する女性はいないと思います。

少なくとも私の知っている限りでは、
悩んで考えた末に決断をした方が多いです。

 

私自身の妊娠の経験があるのでわかりますが、
妊娠するとホルモンバランスが崩れます。

何気ないことでイライラしたり哀しくなったり、
情緒不安定になるのは当たり前。

特に妊娠初期はツワリも伴ってくるので、
ただでさえ感情をコントロールしにくい状態になります。

 

そんな中で、

『お腹に宿っている命を、産むか・産まないか』

選択を迫られるのは、
心に大きな負荷をかけるものです。

 

悩んで考えて迷った末に
中絶の選択をして、
自分を強く責めてしまう人や
罪悪感でいっぱいになってしまう人。

誰にも相談することができず、
怒りや悲しみを持っていく先もなく、
心身になんらかの症状がでる人もいます。

 

私は医師ではないので、
病名の判断はできないのですが、
中絶後後遺症群(PAS)になる人もいるでしょう。

どのような理由で中絶を選択したのであれ、
多くの女性は1人で抱え込んでしまいます。

そして辿り着いた先が私のカウンセリングだった、
という人も多いのが実際です。

まずは感情を外に出してあげよう

心に傷を負ったときに1番大切なこと。

それは、
感情を止めずに、
ちゃんと出してあげることです。

あまりにも痛くて直視できずに、
心の痛みをなかったフリ、
感じなかったフリをしてしまう女性もいます。

すると、どうなるか。

どんどん感情が死んでいってしまい、
生きること自体苦しくなることがあります。

 

悲しかったね、
辛かったね、
苦しかったね、
私よく選択したよね、

そんな風に感情を止めずに出しましょう。
まずは涙が枯れるぐらいに泣くことも必要です。

中絶が正しかったのか間違いだったのかは置いておいて、

『悲しい』『辛い』
『苦しい』『悔しい』

様々な感情を
心から流し出す必要があります。

自己憐憫になっても構わないと思います。
この時期は客観的になれなくても良いのです。

ただただ、辛かった感情を、

抑圧せずに解離せずに
心の外に出し続けてあげることが大切です。

すると、
時間は人によって様々ですが、
少しずつ少しずつ、正常を取り戻していけるようになります。

次回はこちらの記事に続きます。

中絶による心の痛みから回復するために(2)~人に吐き出す・受けとめてもらう~信じられる誰かに吐き出し、受け止めてもらうことによって、傷ついた私を1人ぼっちにしないことが一番大切です。誰かに心の痛みを共有してもらえると、次第に少しずつ落ち着いてきて、中絶に至った状況や自分の心とちゃんと向き合えるようになるまで回復していく方も多いのです。ですので、決して1人で抱え込まないことが大切です。どうかどうか、信用できる誰かと痛みをそっと共有できますように。...

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